≪156≫東力士 純米吟醸 無濾過原酒 槽場直詰め ひとごこち 29BY
いいリズムで飲めてますね。とても順調です。
さて、今回は栃木県の東力士です。
昨年の年末に火入れの純大を飲む機会がありまして、カプエチ系の正統フルーティ酒だなんて印象を抱きました。
試飲した印象が良かったので、購入してましたよ。
栃木県の酒蔵ながらあまり飲む機会もない銘柄なんですよね。
槽場直詰めの火入れで、冷暗所保存で良いので保管が楽なのはありがたいですね。
グラスに注いだ感じ、フレッシュさ、活性感(シュワッとした感じ)がうかがえます。
香
カプカプフィーバー系かと思いきや、どちらかというとイソアミだなぁ。
それも、バニラよりの甘ーくとけるようなイメージ。
奥に、スパイシー・清涼感が隠れてます。
味
おお、うめーなこれ。今の僕の好みドンピシャ。
直汲み系のシュワッとしたガス感が、わずかながら心地良く感じられ非常に効果的です。
ベリー、メロンの正統フルーティ系ながら、重すぎずエキスを抽出して溶け込ませた程度。非常に、良い塩梅だと思います。
フルーティ系の味わいの波がまずやってきて、後味はドライでぴしゃりと締めます。
最近、終始フルーティというお酒がそこまで飲みたくならないので、本当に今の自分の好みにぴったりだなー。
加えて、ドライな後味に、若干ながら香ばしい醤油のような風味があるのも面白いですねー。当ブログで言うと、賀儀屋の時に感じたような風味。
ライト~ミディアムぐらいの味わいだと思いますが、とにかく飲み飽きしないです。
最近飲んだ中ではベストかも。(あくまで好み)
他の方が飲んでどう感じられるか気になりますねー。くどいですけど、個人的には本当おすすめです。
栃木県のお酒では、地味な方だと思うんで注目してみようかな。
個人的お気に入り度 91
≪155≫舞美人 山廃純米 無濾過生原酒 sanQ 29BY
さてさて、またコイツの時期がやってきました。
マイフェイバリット銘柄「舞美人」です。(そこまで種類飲んでませんが)
いまだに試飲会なんか行くと、カプカプ系酒が好みなんですが、一方酸味フィーバー系も好きで。
いいですね。この黄色いラベル大好きです。
去年のラベルと見比べると、アルコール度が2上がってるのと、酸度が上がってますね。
この辺りは、山廃で蔵付酵母ということもあり、なかなか数値は安定しないピーキーな部分があるんでしょうね。
グラスに注ぐと、黄金色ですね。うん、期待大です。
香
はい、どんぴしゃなビネガー感。あきらかに酸味が異質に立っている日本酒だと思います。
若干、スパイシーさ、木槽というのもあくまで搾りなので無関係でしょうが、ウッディな感じ。良い意味で、蔵の古ーくカビっぽい雰囲気もありますね。
味
去年は、酸っぱさが前面に出ていた気もしましたが、今年は遅れてやってきてますね。
ウッディな風味→ふくよかな甘み→香ばしい苦み→ビネガー感。といった順でしょうか。
去年より、旨みの厚みがあり風味が抜群な印象。今年の方がいかにも山廃というどっしりした旨みがあります。
その旨みの下に、芯のある苦みがサンドされているような。
ビネガー感も、今年は黒酢のような少し癖のなる印象ですね。
力強い分、中華・イタリアンなんかの方が合わせやすいと思います。
細かい部分ではだいぶ違う印象を受けましたが、全体の骨格、行き着く印象はやはり同じですねー。
おそらく難しい造りながら、よく設計されていると感じます。
去年は、グレフル・シソなんかで例えてて、確かにディティールでは同様な印象ですが、もはや「舞美人」味というような一種の世界観のあるお酒ですね。
毎年追いかけたくなる魅力があるなー。これからも期待してます。
2日目
本日はスゥイートデイ。
グッと、上品な甘みを感じられるようになりました。
もちろん酸味は健在。今日の方がフルーティと言えますね。
いやーうまい。
個人的お気に入り度 90
大阪行ってきたよ2
ゴールデンウィークは大阪に行ってきました。
ただ、あまり時間もなく日帰りの弾丸ツアー。
昼間は、道頓堀でたこ焼き食べたり、鶴橋で焼き肉を食べたり、ベタな大阪観光を満喫。
で、夕方から難波周辺で日本酒三昧。
まず、兵吾さん。
風の森特化型の立ち飲み屋さんです。
ただ、ゴールデンウィークだからか、秋津穂の純米のみしかなかったのが残念。
チェイサーが風の森の仕込み水で、これも美味でした。
通りに面しているだけあって、客層も常連さんから普通の飲んべえさんなどバラバラなのがおもしろいですね。
で、続いて徒歩すぐの「日本酒と私」さんへ。
こちらは路地裏なので客層もカップルや大人のしっぽり飲みの方が多かったです。
先に、お金をかごに置くスタイルのお店で、お酒のタイプによってグラス1杯の値段が3種類ぐらいに分かれるお店でした。
さすが店名にするだけあり、日本酒の種類は非常に豊富。
常連さんは冷蔵庫から自分で取り出してお願いなんかしていたのが非常に興味深かったですね。
グラス500円と多分こちらのお店最高級酒でしたが、お値段だけの味わいはありました。
原田はみずみずしく程よくジューシーなお酒でした。
で、ちょうど旅行前にツイッターでチェックした「サケとスミビとロシュタン」さんへ。
実はちょうど5周年で、日本酒グラス1杯400円でした。
こちらも銘柄がたくさんありましたね。正直、初見でセール中に行くのが大変申し訳なかったですが、堪能させていただきました。
お店も非常に活気があり、炭火で焼かれたお肉もおいしかったです。
若駒愛山の90 29BY
バナナ系の低精米ながら雑味のない非常に豊かな味わいでした。
小松人の水酛 28BY
水酛というと乳酸菌酸っぱいイメージでしたが、豊かな味わいとビターさが印象的。
熟成なんかもイケる味わいかと。
居酒屋では飲んだこともありますけど、今度家でやりたいですね。
菊鷹の金沢酵母。BY忘れました。
前ブログでやったやつ。
相変わらずのうまうま。抜群の塩梅のジューシーさが心地良いですね。
奥播磨の25BYの袋吊り雫酒。スペシャルスペックでしょうか。
小松人に通じる、熟成感と酒の旨みがじんわり感じられる美酒でした。
帰りには記念品までいただいて大変うれしかったです。
また大阪に来る際には、寄らせていただきたいと思います。
非常に慌ただしかったですけど、なかなか満喫した大阪旅でした。
京都、奈良も回ってみたいんですが、次は夏ですかね。
関西方面にお詳しい方ぜひ情報ください。
《154》山城屋 1st class 29BY
みなさま連休いかがお過ごしでしょうか。
日本酒関係のイベントが多いので、お出かけの方も多いかと思います。
そういえばちょっと前の話題で、大森の酒屋たなかさんが閉店されるようで驚いてしました。
ちょうど日本酒飲み始めた時期に、通販で利用させてもらったのでとても印象に残ってます。
東京の地酒やさんとしては、だいぶ先進的で独自の取り扱いだっただけに非常に残念ですね。
さて、段々暑くなってきたので、冷酒がおいしい時期になりました。
今回は、かねてよりの課題酒「山城屋」です。
ご存じの方が多いと思いますが、今年から造り、ラインナップ等大幅な変更がありました。
すべて純米大吟醸規格の生もと造り、しかも中取りですか。
加えて、ラベル上部のシールにもある通り、地元産にこだわった造りのようです。
山梨県にある酒屋の店主さんと山城屋の副杜氏さんがお知り合いのようで、以前からちょくちょく飲んではいたんですが。
なんでも「ネオ淡麗」をテーマに造られたそうです。
香
なるほど。すっきりしてますね。
マスカット、うっすらバナナぽい、イソアミっぽさが。
スレンダーで、タイトといいましょうか。ほっそりした印象。
味
非常に穏やかで、しなやかですね。おいしいです。
味わい自体は、芯のある薄さ。
昨今のカプカプジューシー系とは確実に一線を画しますね。
必要最低限に肉が付いていて物足りなさはないですねー。
味も、例えるならマスカットですかね。
それと、乳酸菌飲料的な酸味もうっすら感じられます。
凡庸な例えですが、白ワインを連想させる雰囲気もありますね。
(語れるほどワインを飲んだことはありませんが、タンニンの苦みを連想させる苦みがあります。)
淡麗のイメージ通り、辛口と言えると思います。その分、食事には何でも合うと思います。
第一印象を乱暴に言うと、田中六十五を辛くしたようなイメージを抱きました。
どちらも酒単体のインパクトというより、食事と引き立て合うお酒といったイメージですね。
ヘルシーで、カロリーがあまりないようなお酒ですね。
ただ、物足りなさがないのは、上述した乳酸菌の部分があるからだと思います。
火入れということですが、丁寧に火入れされているのか、ピチピチとまではいきませんがフレッシュさも健在です。
ラベルデザインであったり、味わいであったり好みはあるかと思いますが、非常に好印象な銘柄だと思います。
料理屋さんは間違いなく重宝するでしょうね。
税込み1,674円ですもんね。非常に、コスパ良いですし。
ただ個人的には、飲んでませんがスタンダードクラスの方が好みかなぁ。
また次回の課題ができました。
個人的お気に入り度 86
≪153≫稲村屋 仕込み第17号無濾過無調整 純米吟醸生原酒 タンクNO35 29BY
実は、ちょっと前青森県に行って参りまして。
そのときに酒屋さんで購入したお酒です。
首都圏在住ですと、青森といえば田酒、豊盃、陸奥八仙、最近は鳩正宗でしょうか。
青森県の方には大変申し訳ないですが、山梨県民からすると想像を絶する過酷なマチだなという印象です。
気温だったり、風だったり。そんな風土を感じたので、そこで造られるお酒を感じるバッグボーンを少しは学べたかなと思いました。
さて、できれば首都圏では飲めないものをということで、何本か買ってきました。
まずはこちら。
「稲村屋」です。ご覧いただいて分かる通り、タンクに番号を振って販売するという割と最近の手法ですよね。
鳴海醸造店さんの屋号を銘打った銘柄ということのようです。
香
果実に例えるならリンゴでしょうか。辛さを感じる香りと奥にフレッシュさとサイダーっぽい清涼感が。
味
あれれ、意外と舌触りがとろんとしてますね。もう少しさらっとしてるような香りの分意外でした。
その割に味わい自体はソフトです。やはり、最初のイメージ通り辛口なお酒ですが、薄化粧な甘みとボディの割にすっきりしているので、スルスル飲めますね。
すっきり感は、味わいのさらっとしてる部分と、後味でキレる部分から来ているでしょうか。
やはり味わいもリンゴでしょうかね。少しとろんとしている部分がトロピカル、桃かなー。その辺の熟してとろーっとした感じが出てます。
酸味も程よく出ているので、その辺はリンゴぽいですかね。
辛口なお酒ですが、辛口だけに偏らない良いバランスだと思います。
なんでも風土に結びつけるのはいかがかと思いますが、青森の厳しい風土が良く表われたお酒だと思います。
よく「じょっぱり」という単語が青森のお酒でありますけど、そういうイメージが垣間見えますね。
個人的お気に入り度
84
≪152≫燦然 純米大吟醸 雄町 50磨生原酒 29BY
本来飲むはずだったお酒より、新しく気になったお酒を買う傾向にあり、いつまで経っても冷蔵庫のストックが減りません。
先週、西武池袋の地下でフェアをしていて、岡山の燦然は中々飲む機会がなかったのでお邪魔してきました。
山田錦の純米、オリジン?という銘柄、こちらのお酒が生原酒系では目立ってました。
あとは木村式奇跡のお酒という商品。
試飲して、オリジン?がスパイシーな感じで好みでしたが、せっかく岡山からいらしてくれてるので、一番高価なこちらを購入。
香
メロン。純度の高い、またちょうど良い熟し具合。
完熟どろどろの一歩手前で、きちんと果肉の残る具合。
味
だいぶ華やかですねー。華やかさマシマシ。気品もあります。
続けて甘みが追ってきます。
ベタベタ、あまあまなタイプではなく、華やかさの割にはおとなしいと言えます。
後味もスパッと多少の余韻を残してキレていくタイプです。
芳醇だけど濃密でなく、わりと食中酒としてスルスル飲めると思いますね。
香り通り、メロンですね。純度高め。
果肉ごろごろというよりは、良いところのエキスを抽出して甘みを調整してような印象ですね。
渋みなんかは、うっすら程度。そこまで気になりません。
少し温度帯が上がると、ピリピリスパイシーな雰囲気も出つつ、また楽しめます。
今の流行っぽいつくりだと感じますね。バランス的には、以前飲んだ賀茂錦の雄町に通じる甘さもあり、ジューシーさに偏り過ぎないバランスタイプを思い出しました。
≪151≫白龍 純米新酒初しぼり生原酒 29BY
通風前に飲んだ最後のお酒です。
メモは残してますが、本当は記憶も薄れているので悩んだんですが、久しぶりの飲酒にテンションも上がったので書いちゃいます。
以前の大阪ハレトケさんで購入したものです。
ご存じの方も多いと思いますが、福井県 九頭竜川近くの吉田酒造さんの白龍です。
ちょうどこのお酒を飲んだ後、NHKで放送されてましたよね。
それまでは、「女性杜氏」「最年少」「クラウドファンディング」ときな臭い(個人的な感想です)雰囲気に辟易としつつ、実際味わった段階では、「うまいじゃん」となった訳ですが。
まぁ、この辺りは不快に思う方も多いと思うので、後述します。
多分こちらの標準的な銘柄でしょうかね。
確か、ふるさと祭りでは青いボトルの直汲みのものを飲んだ記憶があります。
香
リンゴ、ややセメダイン。シューッと爽やかな風味もあります。
味
舌触りはなめらかさと、少し荒々しい雰囲気も感じます。
白老とか近いかな。
ただ、明るく、さわやかな甘み。
ベタベタせず、すーっと伸びて行く甘みです。
ちょいセメダインとマスカットの風味も。
普通においしいですね。(言葉悪いですが)
白老を甘くして、飲みやすくした感じ。
子ども舌でフルーティなものを求める傾向にあるので、こちらの方がすきかもしれません。
ライトながら、味わいもきちんと感じられ、心地良いです。
雑ぱくですが感想でした。
さてさて、先述しましたが、後出しですが、ちょっと語らせてください。
おいしかったです。この調子だったら都内でも売れていくと思います。
ただ、いかんせん杜氏さんの特徴を商売っ気出して売りすぎ。
確かに、「女性杜氏」「最年少」「24歳」というのは特筆すべき点だし、ストーリー性もあると思います。
ネタバレもあると思うので詳細は伏せますが、NHKを見た後に、「あぁ、確かに大変だよな。失礼だったな」と思いましたが、まず味わいがあって、その後に杜氏の方の特徴があってしかるべきだと思うんですよねー。
クラウドファンディングという手法は否定しませんが、「こんな女性ががんばってます!!応援してあげてください!!応援してくれれば出来たお酒あげます。」じゃないと思うんですよね。
くどいですが、「おいしいお酒があって、実はこんな若い女性が作ってるんですよ」っていうのが大切だと思います。
それなら、どこの蔵も大卒の跡継ぎにやらせてクラウドファンディングすればお金は集まりますよ。(○番煎じっていう批判はあるでしょうが)
クラウドファンディングを杜氏さん(蔵元)で企画したんなら良いです。ただ、なんとなく裏で糸を引いている人がいるような。
このブログも影響力があるか本人が一番分からないので、好き勝手言ってますが事実誤認だったり名誉毀損なら削除しますので。
ただ、このお酒がいまいちなら記事にしなかったですし、おいしい分クラウドファンディングの手法が気になったので、書かせてもらいました。
個人的お気に入り度 87