日本酒愉快者ブログ

日本酒が好きな30代。最近は色々飲んでます。

≪171≫賀茂錦 荷札酒 雄町50 純米大吟醸 しぼりたて生酒 30BY

日本酒業界の流行には疎いのですが、おそらくトップクラスに流行っている「賀茂錦」。

通っていた酒屋で取り扱い始めると、「おぉ」となんとなく複雑な気持ちに。

 

センスがあって、努力家で、色々な酒質に挑戦していて。という印象ですが、合ってますかね?

以前も、雄町ですが、今回も雄町です。

osakefunky.hatenablog.com

 

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ラベルのセンス、こだわりも相変わらず良いと思います。

 

以前の記事を参照してますが、

すごいですね。両方とも原酒で15度。造りで、きっちりコントロールしているんですかね。

オススメの温度帯も微妙に異なるのも、きっちりお酒をチェックしてのことなのでしょう。

 

まず最初に、雄町特有の香りですね。続いてバナナ。

すっきりした印象。

 

以前の印象と非常に近いですね。

雄町酒特有の(と僕が感じる)ジューシーさがきっちりありながら、甘さも程よい。

味わいがちゃんと感じられるのに、軽い酒質なのは、15度のアルコール度も関係あると思います。

バランスが良く、ジューシーさ、甘さはありながら、飲み疲れない設計になってます。

 

柔らかく軽やか。適度に酸味も効いていて飲みやすいですね。

フレッシュさが粒立ってます。

含んだ際の香りの広がりも良く、雄町酒はガンガンコクがあり、味わいも広がるというタイプが多いですが、こちらは程よいところで抑えられています。

グラスにチリチリ付くほどではないですが、若干、ガス感もあるかな。

 

ラベル裏面にもありますが、かなり繊細な酒質だと思います。

緊張感のあるフレッシュさ、良いバランスの甘み、ジューシーさは初日ならではだと感じました。

 

素晴らしいお酒ですが、賀茂錦はこれから違う銘柄を飲んでいきたいと思います。

ネガティブな意味でなく、おそらくこの高水準をこれからもキープするでしょうし、別の造り分けに興味がわきました。

あと何と言っても、安いですよね。

 

 

個人的お気に入り度

86

 

1,706円(税込み)

≪170≫松尾 純米手造 槽口搾り 生原酒 30BY

あけましておめでとうございます。

当ブログの体たらくぶりについては言い訳いたしません。

今年もよろしくお願いいたします。

 

昨年は通風を発症し、いよいよ若くもないんだなーと心身ともに痛切に感じました。

その後は大丈夫です。皆様もお体お気をつけください。

 

年末年始は、それなりにお酒も飲み、

ざっとですが紹介します。

 

・澤屋まつもと 五百万石うすにごり

安定においしかったですね。とにかく安く、とにかく美味い。

 

・山城屋 アンフィルタード

この時期限定なんですかね。火入れと大きく違うという印象はありませんでしたが

フレッシュで、ほどよくオリも絡んでておいしかったです。

 

・初時雨 

久しぶりのカプエチ系でしたが、このぐらいがちょうど良いかなという印象。

 

紀伊國屋門左衛門 冬

今までの門左衛門に比べると、結構ドライな印象。

七田なんかが近い印象かな。

 

名前なんかが違っていたらすみません。

 

 

で、今回は長野県の松尾の山恵錦 純米です。

以前、「戸隠」という戸隠地区限定の銘柄をやったんですが、その蔵元の主力銘柄が松尾だそうで。そのあたりは以前の記事でも触れていたかと思います。

 

 

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 紫外線防止フィルムはおそらく蔵元がかけてると思います。

ラベルも結構お金かけてるんじゃないでしょうか。

それでいて、お値段は1,158円(税抜)で、とにかく激安。

これで味も良ければ言うことなしです。

 

マスカット、梨のさっぱり系の印象。その中に、若干のレーズンぽさ。

芳醇な香りもします。

 

一口飲んで、「うまっ」と声が漏れました。

これは良いですねー。

新酒の時期のジューシー酒として、とても良いと思います。

甘みの波が、寄せて返す波のよう。

きらきら光る味わい。

きっちり甘いんですが、もたつかない甘みで甘さの割にさっぱりした味わいです。

新酒だけあって、フレッシュでサクッとした印象を受けるので、この時期に生原酒の状態が一番良いのかなとも思いますが、火入れを1,2年寝かせても面白いんじゃないかなと思います。

そうするとレーズンの部分が伸びて、また別のお酒に化けるんじゃないかなーと想像しております。

 

とにかくおいしかったです。

僕の語彙だと表現しきれないので、購入できる方はぜひ購入してみてください。

 

 

個人的お気に入り度 91

 

 

≪169≫而今 純米吟醸 吉川山田錦 27BY

実は、この間30歳になりまして。

いよいよ大台。さらば20代。さらば平成。

なかなか感慨深いものもあります。

 

僕にとって高価なお酒は、720mlで2,000円以上のものがそうなんですが、そういったお酒がもったいなくて飲めないんですよね笑

本末転倒なんですが、在庫整理もかねて開けていきます。

 

今回は、而今の吉川山田錦の27BYです。

購入した頃に、SNSかどこかで1年くらい寝かせた方が伸びるといったコメントを目にしまして。

ちゃっかり2年寝かせてしまいました。

最近は、わざわざ而今を購入しようとも思いませんが、相変わらずの人気。

また、このブログ的には、吉川だったり東条産の山田錦のお酒も取り扱ってませんでした。

 

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もはやラベルもかすれてしまってます。

 

マスカット。バニラ。

サイダー。すこし濁った印象も。

フレッシュというと語弊がありますが、古さは一切なし。

落ち着いてはいますが、とにかくキラキラしたそういった印象。

 

 味

さすがに、前々古さは感じないですね。フレッシュという表現はふさわしくないけど、クリアな味わい。

これ飲んで、2年ぐらい経ってるって分かる人いるんだろうか。

そのぐらい古さは感じず。

 

格段にスムーズで、口に入れた瞬間から味わいが広がります。

上品な甘みが際だっていて、旨みも甘みを引き立てる程度。

砂糖の甘み。癖のない甘み。加えてバニラっぽい甘みが少し。

若干、ミネラルっぽいところもあり、がっつりフルーティではないというのも流行っぽい。

偶然だと思うけど、本当良いタイミングで飲んだなという印象です。

 

温度が上がると、フルーティさ、フローラルの印象が広がりますね。

非常にエレガントです。

粒子状に溶けるような甘みが心地良いです。

バカみたいに派手というより、やはり上品で気品がありますね。

 

これは素晴らしいと思います。

この時期の新酒のにごりだったり、ムロナマゲンも確かにおいしいとは思いますけど、入手難易度が相変わらず高いので、どうしても購入したいとは思いませんが、この一本は買って、眠らせておきたいです。

 

正直そこまで期待していなかったですが、さすがの而今でした。

 

個人的お気に入り度 92

≪168≫七田 純米生無ろ過 寒熟 29BY

今日は、佐賀県の七田で、当ブログ初登場。

ベーシックな銘柄をあまりやっていないんですよねー。

 

29BY(?)の無濾過生原酒を低温(氷温かな)で熟成させたという一本。

手間とコストがかかっているのに、1,150円(税別)という驚愕の安さ。

大丈夫かいな。

レイホウという酒米は、僕は初めて遭遇しましたね。

 

 

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そこまで強くないですね。セメダインが控えめに。

 

 香りは控えめながら、力強い味わい。

ペースト状の旨みが感じられます。酸味と甘みが追従します。

柑橘(それもオレンジ)の酸味ですね。

味わいの余韻は長く続かず、さっと引いて行きます。

さすがにこれで1,200円台は安いですねー。

一年熟成ということもあるので、もう少し取ってもいいんじゃないのと思います。

 

温度帯が上がると、梨っぽさも。

梨のオレンジジュース割。

透明感だったり、キレもきっちり感じられます。

気持ち感じられる程度のビターさ加減も心地良いです。

 

通常の七田も、それこそ純米大吟醸なんか飲んでみたいですね。

 

 

個人的お気に入り度 88

《167》酉与右衛門 阿波山田錦50%精米 純米吟醸びん囲い 29BY

新酒に続いて課題酒をやっていきましょう。

 

岩手県の酉与右衛門です。

「よ」の漢字が出てこない銘柄ですね。

夏に夏ぎんがの生原酒を飲んですごくイメージが良かったので。

低アルコールながら、味わいをしなやかで爽やかでした。

 

この銘柄は、どのくらいの位置づけになるのか分かりませんが、720mlで2100円超えなので味わいのハードルは上がります。

あ、水色瓶なんですよね。ちょっと心配。

 

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直汲み、びん囲いという辺り、造りにも手間がかかっているのがうかがえます。

 

透明感、水っぽいクリアな雰囲気、カスタードの甘みがうっすら漂っています。

 

香り通り、非常に透明感のある味わい。癖がないですね。

徐々に甘みと酸味が感じられます。

個人的には、青色瓶の影響というのは感じられないです。

後味で、若干の直汲みらしいガス感。さすがにこの時期なので、落ち着いていますね。

ライトな甘酸っぱさ、甘夏のようなシトラス系のフルーティさ。

いわゆる、生原酒のどっしりとしたうまみはなく、夏ぎんがに通じるようなライトさが素晴らしいですね。

夏ぎんがよりも甘さがきっちり乗っていると思います。

 

水のような癖のなさに、甘酸っぱさがきっちり感じられ、うまみが詰まっていない、ふわふわと柔らかさが素晴らしいです。

まだ、2銘柄しか飲んでませんが、オリジナリティのある味わいで素晴らしい銘柄だと思いました。

 

 

個人的お気に入り度 90

≪166≫澤乃井 しぼりたて純米生原酒 30BY

新酒の時期ですので、30BYを一発やります。

 

東京都青梅市澤乃井です。

東京の蔵元としては、地酒蔵というより大規模の蔵元のイメージで、スーパーなんかでも買えるような。

その分、火入れで流行からは遅れている。そんなイメージでした。

 

ちょうど新酒の時期は、特約店限定で、この純米生原酒と「一番汲み」という本醸造生原酒があるようなんですが、こちらにしました。

720mlで1,350円だったと思います。安くもなく、高くもないといったところかな。

 

 

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りんご8割、バニラ2割。

アルコールのツンとした香りも。

 

新酒ということもあり、厚みがあまりなくさらっとしてますね。

辛さが浮いてきて、少しまとまりにかけます。

が、思ったより味わいが出てて、味気ないということはないです。

とにかく綺麗でフレッシュな味わい、抵抗なく入ってくる感じ。

加えて、リンゴ、フレッシュで蜜少なめのリンゴのイメージですね。

甘みもほどよく出ていてるんですが、さーっと引く甘みなので結果辛みが際立ちますね。

後味は、新酒の荒々しさが残り、かなり刺激的です。

 

まとまっているわけではないですが、不思議と楽しめる面白いバランスでした。

大手~中堅の限定酒というのもなかなか面白いと思いました。

 

 

個人的お気に入り度 84

≪165≫あべ 僕たちの酒 Vol.2 30BY

不定期投稿失礼いたします。

今回は、「あべ 僕たちの酒」です。

前、投稿したイベント以来気になっていた一本。

 

イベント中に、阿部さんがおっしゃってたのが、「生酛は綺麗に造れば綺麗な味わいになる」

従来の「生酛=どっしり、力強い」といったイメージに対してのコメント でした。

 

そのときには、なるほどなーという印象のみで、僕自身の中でピンときてはいなかったんですが。

最近、山廃や生酛を多く飲むので気になりました。

 

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Vol.1は、確か15度原酒だったと思います。

Vol.2は、13度原酒ということで、イベント記事にも書きましたが阿部さんのコンセプトに近いお酒になっていっていることがうかがえます。

精米歩合が、92っていうのも大きな特徴ですかね。なかなかないですよね。

それこそ、仙禽赤とんぼ以来。

 

さてさて、長くなりましたが、いきましょうか。

 

ヨーグルト。乳酸菌飲料系の甘酸っぱい香り。

アプリコットのような果実感も。

生酛ぽさもうっすら感じられますが、非常にチャーミングな香りですね。

 

さわやかな果実味(それこそアプリコットなど)が豊かに広がりますね。

仙禽赤とんぼみたいに凝縮感とか層の重なりみたいなものは感じられませんが、ライトでホワホワした柔らかみがありますね。

甘みと酸味が非常に効果的で、チャーミング。

前飲んだレグラスで感じた柑橘っぽさみたいなのも感じられますし、フォーマルハウトの甘みというのも感じられますね。

そういった意味では、阿部さんの言うスターシリーズの試みが、あべシリーズに反映されているというのが分かります。

(このあべは定番シリーズかはわかりませんが)

瑞々しさ、きらめきというのが感じられる美酒だと思います。

 

 

お気に入り度 89