≪5≫旦 山廃 純米 無濾過生原酒
※こちらは昨年12月に飲んだお酒です。
蔵元の跡取りの方が、蔵の現状に危機感を覚え、首都圏をにらんだ新ブランドを立ち上げるという、日本酒好きなら良く耳にしたことがあるストーリー。
ちょうど僕が日本酒をたしなみ始めた5年ほど前は、武の井酒造さんの「青煌」がこの手のお酒で、東京で結構見かけていたのに対し、笹一酒造さんや山梨銘醸さんはいわゆる観光蔵だなぁと感じておりました。
ただここ数年で、「七賢」は本当いろいろなお店で拝見しますよね。
もともとあるブランドをブラッシュアップした「七賢」に対し、新ブランドを立ち上げたこちら。
「七賢」はビロードの味とひやおろしをいただきましたが、おいしかったです。
「笹一」は「旦」を探して蔵元の直売所に行ってもなかったので、「笹一ブランド」の夢山水をいただいたことがあります。
長々と書きましたが、もともとこれだけ東京に近い、ましてや山梨県も首都圏なわけで笑
日本酒に関しては、近隣の県と比較しても、売り方は出遅れていると思いますので、本当がんばっていただきたいです。(まぁ県自体、ワイン推奨しているぐらいですからね。)
さて、こちらの旦。
色ラベルに色文字でどーん!!という、ありがちな気もしますが、個人的には好きなデザイン。
有名書道家さんに書いてもらうあたりも非常に定番ですが、とても素晴らしいと思います。
さて、ああだこうだ言いすぎました。
いただいてみます。
6月醸造のこちら。お店の方は、10日ぐらいかけて飲むと結構育つよとおっしゃってましたがいかがでしょうか。
香:結構軽やかな酸を感じる匂いです。乳酸由来。
味:含むときちんとうまみが出てますね。甘味酸味ともに申し分ないくらい出ております。
多少舌にも、ちりちりと刺激もありつつ、余韻は軽快なドライ感で絞めてくれます。
うん、山廃としては飲みやすい部類ですね。
それでいて、山廃として飲み手がイメージする要素もありつつ、非常に良いバランスではないでしょうか。
だんだんと日を重ねると、甘味と酸味の調和が抜群で、少しとろけていくような印象も。完熟白桃のような印象でした。
後日購入した酒屋さんで、五百万石だけどきちんと味わいが出てたでしょ?
と言われ、なかなかつくりがうまいよねーなんて話で盛り上がりました。
ただ、言わせてください。
ラインナップが結構あるのと、一目見てどういうお酒、どういうお米を使っているのかがわかりにくいです。
あと、今年に入ってから「笹一」自体、都内の酒屋さんで拝見するので、特約店限定の「旦」と分ける意味があるのかな…と。
あくまで地元向けの「笹一」、大都市圏の「旦」で良いじゃん?って思います。
完全にうるさい日本酒飲みでした。蔵元の努力、やる気に水を差さないようにこれかも応援していきたいと思います。
個人的好み:84/100
名称:旦 山廃純米 無濾過生原酒
精米歩合:60%
使用米:不明
アルコール度:17%
スペック:山廃無濾過生原酒
日本酒度:不明
蔵元情報:笹一酒造株式会社
購入価格(税抜):2667円/720ml