≪63≫うぐいすの囀り 山田錦 生原酒
今回は、山梨酒2段目ということで萬屋醸造店さんの「うぐいすの囀り」です。
地元山梨向けには、「春鶯囀」(しゅんのうてん)の銘柄で知られる蔵元ですね。
恐らく首都圏向けに新銘柄を立ち上げたんでしょう。
ちなみに、春鶯囀は与謝野晶子が蔵元に来た際に読んだ詩にちなんでるんですねぇ。
現代だと非常に読み辛いですが、こっちを活かせばよかったのに。
まぁ恐らく現代風に解釈しての「うぐいすの囀り」なんでしょう。
(個人的には某福岡の酒蔵との混同が懸念されますが)
香:フレッシュでフルーティ。カプエチさは全開ではなく抑え気味ですかね。
味:香りで大体想像ができます。
ほどよい甘みのアタックが穏やかに続きます。
透明感もあり、キラキラとした印象。
熟したリンゴにうっすらとメロン。
非常に軽やかで、フルーティなお酒。
うん、なかなか良いと思います。
程よい旨味もありつつ、酸味も強く主張せずきりッと効く程度。
やや、後味は辛いですね。でも全体的にまとまっていておいしいと思います。
首都圏の人には、「山梨のお酒もやるねぇ」と言ってもらえそうですね。
ただ、昨今のお酒事情は、+αの部分が重要ではないでしょうか。
個人的には、+100円単価を上げてでも、直汲みにするとか、+200円単価を上げてでも袋吊りにしてみるとか、そういう工夫が必要だと思いますよ。
正直、せっかく首都圏をマーケティングにするとしたら、このままだと埋もれてしまいそうな気がします。
山梨でも、青煌とか旦(笹一)とか七賢みたいな蔵元は、かなりマーケティングで先を行っているので、それに追従するのでなく追い越す気持ちで頑張っていただきたいなぁと思ってしまいました。
2日目
つるつるとした舌ざわりに、明るくキラキラと。
適度に酸味も効いてて飲みやすいです。
きちんと旨味も表現されているので、飲みやすいのは間違いなし。
山田錦をここまで磨いてて1,400円なので企業努力は痛いほどわかるんですが、これだけおいしい日本酒があふれているので、もう少し個性を出した方が消費者には理解されるんではないでしょうか。
個人的お気に入り度 83
名称:うぐいすの囀り 山田錦 生原酒
精米歩合:60
アルコール度:16~17%