≪82≫玉川 純米吟醸 祝 無濾過生原酒
僕の好きな銘柄の一つ。玉川です。
ブログを始めたので、一度きちんとやっておこうかと。
もはや説明不要だと思いますが、念のため玉川の説明。
英国人の杜氏 フィリップ・ハーパー氏による非常に個性あふれる銘柄が特徴です。
一番はIce Breakerですよね。それまで邪道とされてきた氷によるロックの飲み方を提唱したのは大きな功績だと思います。(玉川が元祖だと無根拠に思ってます。)
また、酒質もかなり熟成に耐えうる酒質だと思ってます。
ですが、手つかず原酒シリーズといういわゆる新酒の直汲みなんかも僕は好きです。
香
アルコールの辛味をうっすら感じるのと、なんとなく生酛っぽい風味が感じられますね。このあたりは玉川らしさを感じます
味
舌へ落ちた瞬間にまんべんなく甘味が広がっていきます。
そこからどんどん浸透していき、心地よい甘味を一層感じれます。
さすがに、萩乃露よりかはだいぶ小さい甘味ですが。
そこから、独特の木香みたいなものと、キリっとした辛味が効いています。
酸味も強すぎず効果的に締めてくれるのと、うっすら渋みがこれまたアクセントに。
本当ラベル裏面の通りのお酒だと思います。
良い意味で雑味があり、その反面透明感を感じる瞬間もあり。
辰泉は五味がそれぞれ平均的なバランスの味わいとして出ていたのに対し、こちらは甘味と酸味がやや出ていて、その他は小さく感じられます。
これはこれでバランスが取れているのではないかと思いますね。
スタンダードな一本でしたが、玉川イズムをしっかり感じられる美酒でした。
やっぱり好きな銘柄ですね。
個人的好み:86/100
名称:玉川 純米吟醸 祝 無濾過生原酒
精米歩合:60%
使用米:祝
アルコール度:18~19
スペック:無濾過生原酒
蔵元情報:木下酒造有限会社
購入価格(税抜):1500円/720ml
≪81≫萩乃露 槽場直汲み 中汲み無ろ過生 生もと仕込 特別純米 28BY
最近すっかり冷えましたよねー。風邪ひきそうです。
さて、今回は滋賀県福井弥平商店さんの「萩乃露」です。
槽場直汲み 中汲み無ろ過生 生もと仕込 特別純米という日本酒スペックに目がない僕にとっては、これだけで惹かれてしまいます。
うぐいすの囀りの時にも書きましたが、1本の単価を上げてもよいので味わいを追及して、このぐらいの手間暇をかけてもらえるとうれしいですよね。
ついつい中汲みをありがたがって選んでしまいがちですが、この間の福小町の味わいを思い出すと、そんなことないでしょーと考えを改めましたが、どうでしょう。
香
生酛らしい香で、うまみたっぷりの予感。ややサイダーっぽい揮発性も感じ、ややセメっぽさもありますね。うん、想定内。
味
なるほどー。こりゃうまいですね。
直汲みならではのチリチリ心地よいガス感がきちんと感じられます。
生酛ならではの、うまみもきっちり表現され、酸に加えて甘味がグラデーションで溶けていきます。
プラム、プルーンの紫系の果実味もありつつ、米のうまみもがっつりと。
結構甘いですよ。日本酒度とは違って結構甘味の強度が強いです。
それこそ栄光富士に近いです。
ただ、うまみだったり、酸味だったり、ガス感がある分、くどすぎずシャキッとしているから飽きずに飲めます。ボディがしっかりしてますね。
だんだんとバニラの優雅な雰囲気もありつつ、素晴らしいバランスですね。
いろいろな表情のあるお酒。
生酛としてはこのブログ始めてからナンバーワンじゃないかなー。
四合瓶で1,600円なので決して安いとは言えませんが。この味わいを出してもらえれば本当納得。
2日目
相変わらず抜群。
昨日同様グラデーションの甘味の中に、より素直な、スィートな甘味が強く出てきました。
心地よく徘徊し、余韻もエレガントな雰囲気が感じられます。
こちらの蔵元の元々の酒質はわかりませんが、特別感のあるスペックのお酒の多い蔵元だけに、きちんとマーケティングを把握して流通されている努力を感じます。
素晴らしいお酒でした。また買います。
個人的好み:91/100
名称:萩乃露 槽場直汲み 中汲み無ろ過生 生もと仕込 特別純米 28BY
精米歩合:60%
使用米:不明
アルコール度:17
日本酒度:-1
酸度:1,6
スペック:直汲み 中汲み 生酛
蔵元情報:株式会社福井弥平商店
購入価格(税抜):1600円/720ml
≪80≫鍋島 吟醸 サマームーン 28BY
世は9月、日中は暑いものの、すっかり秋の空気感となりました。
日本酒業界では、ひやおろし・秋上がりもかなり出そろってきたんではないでしょうか。
日本酒ブログも数ある中、いまだに夏酒をやるなんて当ブログだけでしょう!
そうです、在庫過多のため今回は夏酒。でも今回で最後です。
(ちなみにひやおろし・秋上がりは2種類ほどやって新酒の時期を待ちたいと思います。)
さて、今回は「鍋島 吟醸 サマームーン」です。
いわずと知れた超有名銘柄で、僕個人としても日本酒を飲み始めた頃にちょうどブレイクしていて入手困難だった分(今もですけど)思い入れの強い銘柄です。
勝手にですが、鍋島を「美学のお酒」と思っています。
杜氏さんのキャラだったり、ラベルの裏面だったり。最近はブラックラベルという4合瓶で2万超なんてのもありますけどね。
ただ、いかんせん入手が困難で、最近はちゃんと買って飲んでませんでしたが、今回入手のチャンスがあるので購入しました。
香
ベリー、バナナ、ほどよくクリームを感じさせます。鍋島らしさはありますね。
味
なるほどー。透明感のあるしなやかな味の入りから、パウダリーなクリームの雰囲気とサイダーの清涼感と若干のフローラルっぽさ。
味わい自体は軽いですね。ムロナマゲンにありがちな凝縮した印象はなく、加水をしたアル添ならでは、さらっといただけます。
また、アル添特有のキリっとした辛味を後味に感じる瞬間もあり。
マーブル状の味わいから、サイダーっぽさだったり、クリームっぽさだったり表情を変えながら変化していきます。
今年お店でいただいた特別純米の無濾過生原酒は、いささかボリュームがすごかったので、今の僕の気分だったり夏という季節を考えると、このぐらいがピッタリです。
鍋島もここ数年いろいろな銘柄を試しているわけではないので、このお酒がどういう意図で造られているか真意はわかりかねますが、夏の時期にさっぱり飲めるようにあえて、ボリュームを削っていると推測しています。
意図通りのお酒ではないかと、さすが鍋島だと思いますね。
うーん。また1年のうちに飲んでみましょうかねぇ。
個人的好み:85/100
名称:鍋島 吟醸 サマームーン 28BY
精米歩合:50%
使用米:山田錦
アルコール度:15
スペック:吟醸
蔵元情報:富久千代酒造有限会社
購入価格(税抜):1600円/720ml
≪79≫福小町 純米吟醸 生原酒 荒走り
先日、両親が大曲の花火大会に行ってくるとのことだったので、秋田県の酒屋さん「高良酒屋」さんへ行ってきてくれるよう頼みました。
高良さんやカネセさんみたいな地方の酒屋さんにいつか行ってみたいですねー。
当然行ってきてもらうからには、複数お酒を購入してきてもらいました。(お金は渡しましたよ。)
秋田のお酒は都内でもあふれているので、購入機会はありますが、やっぱりその県の酒屋さんで購入するのもよいものです。
以前記事にした、「角右衛門」の蔵元さんの地元向け銘柄。
奇しくもこちらの中汲み部分こそ、以前ブログにした角右衛門だそうです。
かなり驚きました。高良酒屋さんの企画商品ということで、こちらの荒走りにも期待が持てます。
香
透明感のある華やかな香り。
バナナ、ベリーの雰囲気もきちんと感じられますね。
この辺りは前の角右衛門にも共通する部分。
味
爽やかでクリアな舌触りで、以前の角右衛門ぽいと思いきや、そこからぐっと舌へ重力と共に甘さがとろけています。
これが非常にエレガントな甘味で、非常に素晴らしい。
この段階で、以前の角右衛門を超えてます。
メロンだったり、桃のねっとりとした甘味が心地よいです。
お酒もクリアながら、きちんとボディのある酒質で飲みごたえも抜群。
バランスの良さはそのままに、程よく余韻も感じられます。
荒走りならではのフレッシュさがありつつ、全体的には落ち着いた雰囲気でまとまっていますね。
勝手なイメージですが、荒走りの荒々しさ、良い意味でフレッシュさが前面に押し出されているというイメージを根底から覆させられました。
出荷時期が異なるので一概には言えませんが、味わいの深さ、甘味の出方など1枚も2枚も上手ですね。
3日目
ややバランスが崩れてきたかな。
でも相変わらず出るところは出てる味わいと、透明感がきちんと両立してますね。
これは素晴らしい企画商品だと思います。
角右衛門でもいいいんじゃないかと思いますが、知る人ぞ知る一本ということでこのままの商品展開のほうが良いかな。笑
来年も購入したいと思います。
個人的好み:87/100
名称:福小町 純米吟醸 生原酒
精米歩合:55%
使用米:美山錦
アルコール度:17.5
スペック:無濾過生原酒・荒走り
蔵元情報:株式会社 木村酒造
購入価格(税抜):1400円/720ml
≪78≫華一風 特別純米 新酒低圧しぼり
山の日前後の山間、山和に続いて、花の香、華一風の「花(華)」続きです。
天然ボケなんてかわいいものじゃなく、ただボケっとしてるだけですが、特に狙ったわけでなく、なぜかこういうことをしてしまうんですよね。笑
以前記事にしたうえも商店さんで購入したものです。
例のごとく、ラベルを汚してしまってすみません。
特別純米スペックで、低圧しぼりというのが一番の特徴でしょう。
なんでも、もろみを極力圧力をかけずに絞り出す方法だそうです。
勝手なイメージですが、ストレスのない柔らかいお酒になりそうなイメージ。
香
町田酒造系の香り。フルーティでかつチャーミング。どこか、バニラというか乳を感じさせる香り。
味
良いですねー。絞りの通り、柔らかくストレスのない伸び伸びした味わい。
酸味のデコレーションも程よく、甘味もしなやかかなり主張もしますが、くどすぎず。
やや今年のお酒にありがちな渋みもありますが、アクセント程度。
他のブロガーさんの記事でも拝見しますが、そんなに苦み・渋みみたいなものは気になる舌ではないのかぁ。(鈍感なだけかもしれませんが)
非常に程よいサイズ感のお酒ですね。透明感もありつつ、上記の通り味わい・コクも感じられます。
サイダーのようなチリチリした爽快感に、クリームのコクも程よく混ざりあい、かつ重すぎずいただけるお酒です。
決して、ジューシー!甘味!というインパクトは他の銘柄と比べると少なく、どちらかというと系統の中では地味目かと思いますが、ちょうど今の僕の気分からしたらピッタリでした。
3日目
さすがにバランスは崩れ気味ですが、まだまだおいしいです。
ただ、2日以内にパッと飲み切ったほうが良いお酒です。
個人的好み:86/100
名称:華一風 特別純米 新酒低圧しぼり 28BY
精米歩合:55
アルコール度:16%~17%
スペック:低圧しぼり
蔵元情報:株式会社 玉田酒造店
購入価格(税抜):2,500円/720ml
≪77≫花の香 海花 challenge2017 無濾過夏生原酒 28BY
忙しさを言い訳に更新がだいぶ滞ってしまいました。
今回は以前より気になっていた「花の香」です。
ちょうど数年前から都内でだいぶ見かけるようになり、今ではすっかり人気銘柄になったように感じます。
獺祭で修行をされていた方が蔵に帰ったというお話も知られているのではないかと思います。
ちょうど夏前に購入した海花を。
よく見ず購入したんですが、試験醸造酒なんですね。初めて飲む銘柄で何も考えず購入してしまう私らしい選択です。笑
樹脂製の栓に、メタリックなブルーのラベル。
かなりマーケティングをにらんだデザインをされているように感じます。
香
非常にフレッシュな風味に、メロン、ややサイダーの清涼感。
味
ああ、非常に爽やかでフルーティーな入りです。青りんごの爽やかさに、うっすらバナナなコクも感じられます。
非常に軽快な入りの中から、きりっとした酸味が結構効いてますね。
レモンを絞ったかのような酸味の印象です。
後味は、キリっと辛口で絞めてくれます。余韻が長く続くタイプではなく、すぱっと後味を締めてくれるような。
全体を通して、軽快で少しドライな印象。舌に長く留まらずさっと引いていきます。
ミントの清涼感もうっすら感じられますね。
無濾過生原酒ですが、割と加水したようなスッキリさはあります。
その分、疲れることが多い夏には良いとおもいます。
横ラベルの通りの味わいで、試験醸造としてやりたいことができたんではないかと。
酒をあまり人間に例えたくないですが、ツンデレな福士蒼汰君みたいなお酒です。
爽やかイケメンだけど、少し取っ付きにくいみたいな笑
2日目は、透明感というより清涼感が強く印象に残っています。
全体的なまとまり具合は昨日と同様、甘味が少し伸びたかな。
以前やった山和のロックに近い印象のお酒でした。
一本1,700円を考えると、まぁちょっと割高に感じてしまいます。
個人的好み:83/100
名称:花の香 海花 無濾過夏生原酒 28BY
精米歩合:50
アルコール度:16%
スペック:無濾過生原酒
蔵元情報:花の香酒造 株式会社
購入価格(税抜):1,700円/720ml
相互リンクしていただきました!
ブログの更新が遅れ、大変申し訳ございません。
話題としても少し前の話で、せっかく相互リンクしていただいたお相手にも大変失礼ですが、日本酒感想日誌 様と相互リンクを結んでいただくこととなりました。
時折出る私が崇拝しているブロガーは、この方のことでお酒の趣向、文章の雰囲気など多分に影響を受けております。
元々は、日本酒を飲み始めた約6年前にちょうど参考していたブロガー様で、その頃から現在までブログを続けられていることに非常に頭の下がる思いです。
コメントもたびたびさせていただいており、100ぐらい記事がいったあたりで、お声がけしようと思っておりましたが、今回リンクをさせていただく運びとなりました。
とても追い越せない大きな目標ですが、リンクを結んでいただいたからには少なからず負けないように励んでいきたいと思います。
他にも日本酒ブログの方を拝見することも多いので、ぜひリンクを結んでいただければ幸いです。
これからもよろしくお願いいたします。