≪39≫喜楽長 三方良し 別註直汲み生原酒
喜久盛さんなかなかの騒動ですね。
僕も、様々な経緯を知った上で、この間買ったわけですがある意味良いタイミングだったような。
今回は滋賀県の喜楽長。このブログではちょうど20県目になります。
いわゆる名門酒会の限定流通になるんでしょうか。
全く知らない銘柄なのでワクワクで買ったわけですが有名ブロガーさんが最近やられてましたよね。ちょっと悔しいです。
別註で、直汲みというだけで日本酒好きはやられちゃいます。
加えて、純米吟醸、生原酒で税抜1,125円ですから本当格安。
良いお酒を広めたいという理念を体系しているお酒です。
これに味わいが伴っていればいうことなし。
香
明るい、爽やかな香り。
メロン、ややサイダー感も。これは期待が持てます。
味
お、予想外だこれ。
ガス感はなく、中濃の旨味、甘味のフルーティな味わい。
ここ最近のトレンドをばっちり抑えてあります。
やや、熟してない風味?青臭いというか‥が気になりますが。
で予想外なのが、意外と酸味の主張が大きいです。
メロンにリンゴを溶かし込んだような印象です。
リンゴ酸のさっぱりとした酸味が感じられます。
透明感も健在ですが、きっちり味わい、飲みごたえもあるのでバランス感覚もなかなか。
流行りの香り系より、酸味の主張があったり、後味に多少の渋みがあったり、ほんの気持ち粗さもあるけど、美酒には違いないです。
これ安すぎますね。正直、1,400円でも僕の評価は80点は行きます。
僕が飲んだ中だと、笑四季のセンセーション、W(ダブリュー)に迫るコスパの良さ。
普段日本酒を飲んでいる方にはサプライズはないかもしれませんが、日本酒をこれから飲み始めようという方にはピッタリのお酒だと思います。
2日目
昨日の様相を保ちつつ、8割程度熟したメロン感。
やや青臭さ、渋みも伴いますが許容範囲。
気楽に、カジュアルに飲めますね。
個人的好み:87/100
名称:喜楽長 三方良し 別註直汲み生原酒
精米歩合:60
アルコール度:18%
使用米:山田錦・滋賀渡船
スペック:無濾過生原酒・直汲み
蔵元情報:喜多酒造株式会社
購入価格(税抜):1,125円/720ml
≪38≫金寶自然酒の生 しぼり 純米原酒
先週末はすっきりしない天気が続きましたね。
今日はだいぶ体を使った一日なので、がっつり酸と甘味が効いたお酒を飲みたい気分なので、こちらにしました。
福島県郡山市 仁井田本家さんの「金寶 自然酒の生 しぼり 純米原酒」です。
こちらは福島県で購入していないんですが、偶然の郡山市かぶりです。
danchuの特集でも話題になったかと思いますが、社員全員が酒造りに携わっていること、使用米は農薬・化学肥料を一切使わないものだということが大きな特徴でしょう。
いわゆる「全量純米」や「生酛造り」はそう珍しくないと思いますが、「自然米100%」はなかなか真似のできないことだと思います。
僕個人は、おいしければ多少はいいんじゃない?ってスタンスなんですが、並大抵の苦労ではないと思いますので、理念を持って頑張ってる蔵元は応援したいです。
ちなみに、「酸のあるお酒ください」とある酒屋さんでお願いしたところ勧められたのがこちらなんです。
その酒屋さんは、「しぼりたても良いんだけど、半年から1年置いたのがいいんだよ」とか、「生酛は酒質の安定が難しい。杜氏も10年以上じゃないとダメ」とおっしゃってました。
この手の店主は賛否がありそうですが、個人的に蔵元にしても酒屋さんにしてもコンセプトを打ち出してくれる方が好きなので、素直にアドバイスがありがたいですね。
さて、長くなりましたがいただきます。
先に述べたように、酒屋さんのポリシーで半年程度寝かしたものになります。
香
米の旨味、アルコール、少しセメ?
うっすら梅のような酸味も
生酛らしい
味
気持ちとろっとしてます。
舌にどしんと重量感が。
生酛らしいうまみも十分。
中くらいの大きさで、少しの間持続してストンと切れていきます。
きちんと酸味も効いてるけど、甘味の方が濃厚。
でも意外とすっきり飲める。
多少ぴちぴちんもあるけど、時間を置いただけあり落ち着いている印象もあります。
一年以上置いても面白そう。
伝統に忠実な生酛だけど、モダンに寄せてるように感じる。
ザラザラした荒々しさも出てきた。
いいね、これこれ。旦を思い出します。
こちらの方が甘味がむき出しというかダイレクトに感じます。
ただ、酸味と旨味が効いているのでそこまでいやな感じではないです。
生酛の、ともすれば癖のある風味を抑え、うまく甘味なんか引き出してますね。
2日目
今日も良いね 生酛感の旨味が全面に
遅れて甘味が追従して、酸味も後ろに付いてる
甘味は砂糖水みたい。純粋ノンストレスで舌に流れ込む。
後味は、荒々しさも。
果実感はなし。ひたすら米の旨味が主張する。
米の旨味に主眼を置いて、いかにうまく飲ませるかを追求したように感じる。
そのためにこの甘さ、酸味が必要なのかな。
実直なお酒という印象。
個人的好み:84/100
名称:金寳 自然酒の生 しぼりたて 原酒
精米歩合:70
アルコール度:16.5%
スペック:無濾過生原酒
蔵元情報:有限会社仁井田本家
購入価格(税抜):1500円/7200m
≪37≫皐ロ万 純米大吟醸一回火入れ
5月も中旬に差し掛かり、徐々に夏の兆しを感じます。
たまにはこのブログも季節感のあるお酒を。
大型連休中に、郡山市の泉屋酒店で購入したこちら。
グリーンのラベルが鮮やかですね。
ビビッドすぎず、でもあでやかなラメ。
ロ万のお酒は、鮮やかなラベルに比較的シンプルな字体というなかなかオシャレなデザインだと思います。
最近四季系のお酒がやや飽和気味ですので、こういうお酒の方が新鮮味があり好印象ですね。
もはや説明不要のロ万。
ここ数年で人気銘柄として定着しましたね。スペックとすると、純米大吟醸スペックの一ロ万に火入れして加水したものだそうです。
ロ万といえば、もち米を加えた四段仕込みが特徴でしょう。
まずは冷酒で
香
やさーしく、フローラル、バナナかなー
ちょいカスタードぽい?
ともかく穏やかな香りです。
味
あーなるほどなるほど
柔らかいんだけど、ほんのり甘味が感じられます。
舌に載せた感じは、ツルツル。
ややフローラル、カスタード的な風味がアクセントに
味わいもじわじわでてきます
原酒に慣れている舌なので、正直薄い気もするけど、少し温度が上がった時期に気軽に楽しめるお酒と意図してるのが伝わります。
加水して飲み疲れしないようにですね。
花泉にも通じる甘さ、甘美さは健在です。
常温に
うん、こっちの方が味わいが出てきて良い!
良いねー香りが充満してくれます。
なーんとなく思い出したのが、笑四季センセーションの白
柔らかい口当たと香んだけど、やや辛口というかすっきりな部分がそう思わせます。
いやー飲み疲れなく飲んじゃう。ただ、僕のお酒の中では高額な部類なので(それでも1,800円程度ですから、まだまだと怒られそうですが)大切にいただきたいと思います。
明日以降どうしましょうね。寝かせるという感じでもないので、常温~お燗をやってみましょうか。
2日目
全体的なまとまり出てきました。
カスタード的コクも増してます。
きちんと味わいが出てます。
いやーうまい。
なんというか親しみやすい風味というかその点花泉を思い出しますね。
つぎは生原酒かな。ゼロマンあたりやりましょうかね。
個人的好み:83/100
名称:皐ロ万 純米大吟醸 一回火入れ
精米歩合:45%
使用米:五百万石
アルコール度:15
スペック:無濾過生原酒
使用酵母:協会1801号
スペック:一回火入れ
蔵元情報:花泉酒造合名会社
購入価格(税抜):/720ml
≪36≫儀助 純米吟醸 無濾過無濾過生原酒
大型連休明けの1週間。5月病とは言いませんが、少し疲れ気味ですね。
本日は。こちら。
奈良県の奈良豊澤酒造さんの「儀助」
完全な初見銘柄で、都内でもまだ数件でしか取り扱っていないお酒だそう。
代表銘柄は「豊祝」で、2016年限定流通ブランドのこちら「儀助」を立ち上げたとのこと。
なんでも創業者からとった名前の銘柄。
僕は好きなんですが、本当によくあるパターンですよね。
でも日本酒業界の流れとしては良い傾向にあると思います。
いいですね。裏面の熱いコメントが良い。
個人的には、こういうテーマでって造ってますと提示してもらったほうが良いです。
山田錦を使った恐らく基本の一本でしょう。いただきます。
香:
お、思ったより華やかだ。メロン、ベリー、バナナ。
流行のと言ったら失礼かもしれませんが、香り系の良い香り。
久しぶりだからテンション上がってきました。
味:
含んだ感じ、最初はやや平坦。
瞬間、クリア・透明感・表現は悪いですが水っぽくも感じます。
が、間髪入れずにじわじわと甘み、やや酸味が出てきます。
うん、おいしいですよ。
文句なく美酒ですが、このジャンルはライバル多いですからねー。
ちょっと思い出したのがくどき上手。流輝。
くどき上手よりも、味わいはしっかりしてるかな。
切れ味もまずます。
飲み手、食べ物を選ばないお酒だと思います。
個人的にはもうちょっとぽちゃっとしたお酒が好みですが、裏面の狙い通りのお酒だと思います。そうなると、細かい好みの評価になっちゃうので、とやかく言いません。
もっと取り扱い店が増えれば、人気出てくるんじゃないでしょうか。
常温になると、メロンのような品の良い甘みが心地よいですね。
全体的なバランスの取れた優等生なお酒だと思います。
明日以降が楽しみ。
2日目
香りますねー。香り系の本領発揮、
今日は断然メロン。それに多少のベリー。」
うん、昨日より舌ざわりが柔らか。
メロンの上品な風味が出てきてます。上品なうまみ。
後半にかけて、きちんと切れていきます。
甘みは、あと一歩のところで足踏みをして消えていきような。
美人なんだけどシャイな感じ。
もっとこっち来てよ、と言いたくなりますね。
(あまりお酒を女性に例えるのは好きではないですが、このお酒は例えたくなります)
常温になるにつれ、落ち着いて心地よく飲めますね。
透明感と味わいのふくらみの両立もできています。
生意気に初日は83をつけたんですが、84は行ってよいかな。
2年目の造りとしては、なかなか優秀ではないでしょうか。
赤武、加茂錦、こちらは1年に1回は試してみたくなる要素がありますね。
今後も頑張ってください。応援しています。
個人的好み:84/100
名称:儀助 純米吟醸 無濾過無濾過生原酒
精米歩合:55%
使用米:山田錦
アルコール度:17%
使用酵母:協会1801号
スペック:無濾過生原酒
蔵元情報:奈良豊澤酒造式会社
購入価格(税抜):1500円/7200m
≪35≫居谷里 山廃純米無濾過生原酒
大型連休も本日が最後。あっという間でしたね。
暴飲暴食でかなり体重が増加してしまいました。
来週は酒の量も控えたいと思います…
このブログもやっとリアルタイムブログとなりました。笑
本日はこちら。
長野県 北安醸造さんの「居谷里」です。
速醸系の北安大国の方が有名でしょうか。実は3月頃家のみをしておりまして、今後記事にもしますが、とてもジューシーな美酒でした。
今回が山廃銘柄です。
僕の方針としてまだ飲んだことがない珍しい銘柄、スペックを狙うというものなので、どうしても速醸が多くなってしまうんですが、最近はいささか飽き気味で…
徐々に山廃・生酛・熟成酒を増やしていきたいと思います。
旦以来の久々の山廃。いただきます。
香:きゅっと酸を感じますね。アプリコットなど果実感。ぽわーんと香ります。
味:
とろーっとした舌触り。ややソース的な感触です。
バナナ・アプリケットを思わせる甘み・コク。
そこにきゅっとした酸が味わいを引き締めてくれますね。
甘みから酸味へのグラデーションが恐ろしくスムーズ。
これは居谷里の方が好きかもしれませんね。
一般的な山廃の重厚さ・ヘビーさみたいなものは全然感じません。
舌触りはとろーっとしてますが、透き通っていてライトです。
そこから、熟した甘みがとろけてきます。
旦と比べるとライトで優しいんだけど、きっちり甘みがあります。
いやーすごいバランス感覚のお酒ですね。個人的に山廃ナンバーワン。
ほのかにバニラビーンズを溶かしたような。
フィニッシュまで心地良い甘みが続きます。
速醸系ばっかやってきた反動からか、山廃も良いですねー。
2日目
本当品の良い甘みだこと。やや重厚感出てきたかな。
甘み酸味は前面に出てきました。
渋みも若干。
昨日は冷酒も抜群だけど、今日は常温。
気持ちよくいただけます。
個人的好み:90/100
名称:居谷里 山廃純米無濾過生原酒
精米歩合:59%
使用米:ひとごこち
アルコール度:17%
日本酒度:-8酸
度:1.9
アミノ酸度:1.8
使用酵母:協会701号
スペック:無濾過生原酒 山廃
蔵元情報:北安醸造株式会社
購入価格(税抜):1300円/7200m
福島県の酒屋めぐり「SS鈴木酒店」「泉屋酒店」
前回の記事でも述べましたが、福島県に行って参りました。
おおざっぱな行程は、白河→郡山→田村の一泊二日コース。
いやーやっぱり混みますね。
昼頃、白河市に着き、ラーメンを食べようと街中を運転していたところ、「奈良萬」特約店の文字に惹かれて寄ったのがこちら「SS鈴木酒店」さん。
一見町中の普通の酒屋さんという印象ですが、奈良萬特約店という文字に惹かれて寄りました。
ご主人は非常に気さくで色々お話しをしてくださいました。
奈良萬の特約店といっても苦労することも多かったようで、その分思いもあるようでした。
もちろん奈良萬を購入。
続いて郡山市の泉屋酒店さんへ。
料亭のような店構えですが、中は非常に活気があり、20〜30代の男性スタッフの方が大勢いらっしゃいました。
みなさん気さくで丁寧な接客だったのが印象的です。
駐車場も数カ所あり、店内も人で溢れていました。
福島のお酒はもちろんのこと、全国の有名酒が豊富に取り扱っていましたね。
近所にあると非常にありがたいお店です。
夜は郡山市の居酒屋へ。
個人的に好印象なお店が、夢一膳さん。
店内は割烹店のようですが、お値段が非常にリーズナブルで、福島県のお酒も幅広く取り扱ってらっしゃいました。
2日目は、田村市のあぶくま洞を訪れたのち、せっかくなので「あぶくま」で有名な玄葉本店さんへ。
工場は別のようですが、ややくたびれた印象。
店内も住居併設型で、銘柄も数種類のみの取り扱いでしたが、製造年月日が最近だったのと冷蔵庫に入れてあったりしてました。
特に橘内酒店さんには伺ってみたいなぁ。
≪34≫菊鷹 純米 Hummingbird 金沢酵母 無濾過生 おりがらみ
あっという間にゴールデンウィークも終盤ですね。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
私事ですが、福島県に旅行して参りました。近々記事にあげたいと思います。
さて、連休と言うこともあり親戚が集まる機会も多いのが田舎です。
大勢で飲むために用意したのがこちら。
名古屋で買ってきました。都内でもチラホラ見ますよね。
一升瓶は中々手が出づらいため、念願の購入です。
余談ですが、東洋美人のippoも購入したいんですが、一升瓶のため中々買えず…
クラシカルなデザインを上手く現代風に昇華したようなデザイン。
繁枡や川鶴などはこのタイプですよね。個人的には、無地に色文字系よりもこういったデザインの方がセンスがあると思います。
こちらの銘柄は、愛知県稲沢市の藤市酒造さんにより、24BYから復活された銘柄だそうで。山本氏を杜氏として迎えての造りだそうです。
蔵元の後継者が帰るパターンとは、また違う形ですよね。
本来は杜氏を迎えるのが通常なんでしょうが、新杜氏+新銘柄という杜氏と蔵元が二人三脚で醸していくスタイルが今後見直されていくと思います。
さて長くなりましたが、いただきます。
結構おりが絡んでますね。色々な酒屋さんのHPを見たところ限定でおりがらみタイプもあるということなので、そのタイプかもしれませんね。
購入した酒屋さんでは特に記載はなかったので、違っていたらごめんなさい!
香:
おり系の良い米の風味。乳酸菌飲料の香り。
優しく香りますね。ほのかにドライな印象も。
味:
ああ、これですねぇ。にごり・おり系のジューシーさ、旨味を感じます。
これに、酸味甘みがぴりっと。
非常に軽快でテンポが良いですね。
やや、ガス感もほんのり。
後味は、これまた軽快にドライにキレていきます。
スムーズに流れていきますねー。旨味が派手すぎず出しゃばらずちょうどよい塩梅だなぁ。
精米歩合の割にスッキリ綺麗に飲めます。
グレープフルーツの下地があり、おりが上手ーく甘み・旨味・ジューシーさをデコレーションしてくれてます。
冷酒の状態が好きだなー。これから気温が上がってきた時に抜群に良いと思いますよ。
常温に近づくと甘みが更に溶けてきますね。
白桃のニュアンスも出てきました。
非常に好評であっという間に空っぽに。笑
2日目以降の味の変化が分からないのは残念ですが、好評だったので良かったです。
菊鷹は、今年中にもう一回やりたいですね。